「あと20年は働けるな」と言われた50代の本音

働き方・副業

先日、社長と話す機会がありました。

年齢の話になり、私が50代だと伝えると、社長は少し驚いたように言いました。

「50代か。若いな」

そして続けて、

「あと20年は働けるな。頼むぞ」

と言われました。

もちろん、悪い意味ではありません。

まだ期待している。

これからも力を貸してほしい。

そういう言葉だったのだと思います。

長く会社で働いてきた人間として、頼られるのはありがたいことです。

けれど、その言葉を聞いたとき、心の中で少しだけ立ち止まりました。

あと20年。

そう考えると、思っていたより長い。

会社から見れば50代はまだ若い

人生100年時代と言われるようになりました。

定年も延びています。

70歳まで働くことも、珍しい話ではなくなってきました。

そう考えれば、50代はまだ途中です。

これまで積み重ねてきた経験があります。

若い社員よりも、会社の事情を知っています。

何か問題が起きたときにも、過去の経験から判断できます。

会社から見れば、50代はまだ十分に働ける年代なのだと思います。

むしろ、経験と体力の両方が残っている、使いやすい年代なのかもしれません。

私自身も、仕事ができなくなったとは思っていません。

まだできることはあります。

役に立てることもあります。

だから「あと20年働ける」という言葉は、決して間違ってはいません。

けれど、自分から見る景色は少し違う

会社から見れば、あと20年働ける。

けれど、自分の人生として考えると、同じ20年でも意味が変わります。

あと20年、今と同じ働き方を続けるのか。

同じ場所で、同じ役割を担い続けるのか。

それとも、これまでの経験を使って、別のことを始めるのか。

50代になると、働けるかどうかよりも、どう働きたいかを考えるようになります。

若い頃は、仕事を選ぶ余裕がありませんでした。

任された仕事を覚える。

結果を出す。

家族を支える。

住宅ローンを払う。

子どもの教育費を準備する。

その時々で必要なことをこなしてきました。

立ち止まって、自分はどんな働き方をしたいのかを考える時間は、あまりなかったように思います。

頼られることと、望むことは同じではない

会社から頼られることは、ありがたいことです。

まだ必要とされている。

期待されている。

そう思えることは、働くうえで大きな支えになります。

けれど、頼られているから続けることと、自分が続けたいと思うことは、必ずしも同じではありません。

必要とされれば、応えたくなります。

これまで自分も、そうしてきました。

困っている人がいれば支える。

仕事が回らなければ引き受ける。

会社に必要な役割があれば担う。

それを繰り返してきたから、今の立場があります。

ただ、50代になると、それだけでよいのかと考えるようにもなります。

誰かの期待に応えることは大切です。

一方で、自分の残り時間にも責任を持たなければなりません。

20年は、何かを始めるには十分長い

あと20年働く。

そう聞くと、長く感じます。

けれど、別の見方もできます。

20年あれば、新しい仕事を始めることもできます。

小さな事業を育てることもできます。

文章を書き続ければ、かなりの量になります。

これまでの経験を、誰かに伝える形に変えることもできます。

若い頃の20年は、先が見えない時間でした。

50代からの20年は、ある程度、自分で方向を選べる時間なのかもしれません。

経験があります。

得意なことも分かっています。

反対に、苦手なことも分かっています。

自分が何を大切にしたいのかも、若い頃よりは見えるようになりました。

そう考えると、50代は何かを終える年齢ではありません。

ただ会社に残るか、辞めるかという二択でもありません。

これまで身につけたものを、どこで使うかを考える年代なのだと思います。

会社にいる時間は、準備の時間にもできる

すぐに会社を辞められる人ばかりではありません。

私も、明日から自由に生きるというわけにはいきません。

家族があります。

教育費もあります。

住宅ローンもあります。

生活を守る責任があります。

だから、今の仕事を続けることにも意味があります。

会社で働きながら、次の準備をする。

自分の経験を整理する。

文章に残す。

新しい技術を学ぶ。

少しずつ、自分の力でできることを増やす。

会社を辞めるためだけの準備ではありません。

会社だけに頼らず生きられる自分を作る準備です。

今の会社は、生活を支えてくれています。

仕事を通して、経験も与えてくれています。

そう考えれば、会社にいる時間も、次の人生へ向かうための大切な時間になります。

「あと20年」をどう使うか

社長から見れば、私はまだ若い。

あと20年働ける人間です。

その言葉は、期待として受け取りました。

同時に、自分への問いにもなりました。

その20年を、どのように使うのか。

今の仕事だけに使うのか。

新しいことを始めるのか。

誰かに必要とされる人生を続けるのか。

自分で選んだ仕事を作るのか。

答えは、まだ完全には決まっていません。

ただ、一つだけはっきりしています。

「まだ20年ある」と考えるのか。

「もう20年しかない」と考えるのか。

その違いで、これからの行動は変わります。

私は、まだ20年あると考えたいと思います。

ただし、その20年をすべて誰かに預けるのではなく、自分のためにも使いたい。

頼られることに応えながら、自分の船も少しずつ作っていく。

50代は、その準備を始めるには遅くありません。

むしろ、これまでの経験がそろった今だからこそ、始められることがあるのだと思います。

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