わが家には、大学生が二人と高校生が一人います。
一人は国立大学に通っています。
現在は多子世帯への支援がありますが、医学部を目指して二年間浪人し、予備校代や受験費用がかかりました。
もう一人は、六年制の私立薬学部です。
三人目も、これから大学進学を迎えます。
教育費だけを見ても、まだ先は長く続きます。
けれど、50代の家計にあるのは教育費だけではありません。
住宅ローンも残っています。
親の介護にも、すでにお金がかかっています。
自分たち夫婦の老後にも備えなければなりません。
その一方で、私は働き方そのものを見直したいとも考えています。
今の会社で働き続けるのか。
転職するのか。
会社員を辞めるのか。
これまでの経験を生かして独立するのか。
家族を支えながら、自分の人生後半も選びたい。
50代の家計を考えていると、その両立の難しさを感じます。
教育費は目の前にある
教育費には、支払う時期があります。
大学の入学金も授業料も、期限は決まっています。
浪人すれば予備校代がかかり、私立の医療系学部へ進めば負担はさらに大きくなります。
子どもが努力してきた姿を見ていれば、できるだけ希望をかなえたいと思います。
老後は少し先に見えます。
けれど、学費の支払いは目の前です。
だから、どうしても教育費を優先してしまいます。
若い頃は、教育費が終わってから老後資金を貯めればよいと思っていました。
子どもが卒業し、住宅ローンが終われば、家計に余裕が生まれる。
その後に貯蓄や投資を増やせば、老後にも間に合う。
そう考えていました。
けれど実際には、教育費が終わる頃には家の修繕や車の買い替えがあり、親の介護も続いています。
教育費が終わった翌月から、浮いたお金をすべて老後資金へ回せるわけではありません。
介護費は先が読めない
教育費は、進学先が決まればある程度の見通しを立てられます。
一方で、介護費は金額も期間も読みにくいものです。
介護サービスの自己負担。
通院や入院。
生活用品。
移動費。
住宅の改修。
一つひとつは大きくなくても、長く続けば家計に影響します。
介護には、お金以外の負担もあります。
急な連絡に対応する。
病院へ付き添う。
仕事の予定を変える。
働き方そのものに影響することもあります。
教育費だけを見て手元資金を使い切れば、介護に対応する余力がなくなります。
50代の家計には、予測できない支出に備える現金も必要です。
お金がなければ、働き方も選べない
最近は、これからの働き方を考えることが増えました。
転職すれば、収入が下がるかもしれません。
独立すれば、すぐに安定した収入が得られるとは限りません。
事業の準備資金も、生活防衛資金も必要です。
教育費や介護費で手元資金を使い切れば、会社を辞めたくても辞められません。
反対に、老後資金まで崩して独立すれば、うまくいかなかったときの影響が大きくなります。
そう考えると、老後資金は老後だけのためのお金ではありません。
会社に依存しすぎず、自分の働き方を選ぶための土台でもあります。
お金は、将来の暮らしを守るだけではありません。
自分の人生を選ぶ自由にもなります。
必要なのは優先順位ではなく境界線
教育費と老後資金のどちらを優先するか。
以前は、その二択で考えていました。
けれど、今は問いそのものが違っていたと思います。
必要だったのは、どれか一つを優先することではありません。
それぞれに上限と最低ラインを決めることでした。
教育費は、親がどこまで負担するのか。
住宅ローンは、いつまでに終えるのか。
介護や急な支出に備え、現金をどれだけ残すのか。
老後資金として、何を崩さないのか。
転職や独立を考えるなら、生活費をどれくらい確保するのか。
これらを一つの家計の中で考える必要があります。
子どもの希望に応えたい気持ちはあります。
ただ、希望に応えることと、無制限にお金を出すことは同じではありません。
家計の限界を決めることは、子どもを突き放すことではありません。
家族全体を守るために必要なことです。
家計を一つの時間軸で見る
教育費。
住宅ローン。
親の介護費。
老後資金。
転職や独立の準備資金。
これらを別々に考えていると、全体像は見えません。
子どもが卒業する時期。
住宅ローンが終わる時期。
自分が退職する時期。
年金を受け取り始める時期。
働き方を変えるなら、いつが現実的なのか。
一つの時間軸に並べて初めて、家計にどれくらい余力があるのかが分かります。
自分で整理する方法もありますが、教育費、住宅ローン、介護費、老後資金まで含めると簡単ではありません。
ファイナンシャルプランナーに家計全体を見てもらう方法もあります。
マネードクターでは、教育費、保険、住宅ローン、老後資金などについて無料で相談できます。
今の家計で、どこまで教育費を負担できるのか。
介護に備えて、どれだけ現金を残す必要があるのか。
働き方を変える余力があるのか。
それを整理するために利用する方法もあります。
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相談するときは、現在の貯蓄、保険、住宅ローン、子どもの進学予定、介護費、年金見込額などを用意しておくと、話が具体的になります。
提案を受けても、その場で決める必要はありません。
数字を整理し、家族で考える材料として持ち帰ることが大切です。
50代は働き方を変えられるのか
教育費があります。
住宅ローンがあります。
親の介護費もあります。
老後にも備えなければなりません。
これだけ並べると、働き方を変える余地などないように見えます。
今の会社に残り、今の収入を守ることが最も安全にも思えます。
それも一つの選択です。
ただ、大切なのは、会社に残るか辞めるかではありません。
自分で選べる状態をつくっておくことです。
教育費の上限を決める。
介護に備えて現金を残す。
老後資金の最低ラインを守る。
生活防衛資金を確保する。
その準備があれば、会社に残ることも自分の意思で選べます。
転職や独立も、現実的に検討できます。
家族を支えることと、自分の人生を選ぶことは、対立するものではありません。
家計に余力を残すことは、自分勝手なことでもありません。
将来、子どもに負担をかけないため。
親の介護に対応するため。
夫婦の老後を守るため。
そして、自分の人生後半を自分で選ぶためです。
50代の家計は、老後だけを考えるものではありません。
これからの働き方を選ぶためにも、整えておく必要があります。
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