先日、同年代のクリエイターの方と話す機会がありました。
その人は、AIの話になると、とても楽しそうでした。
「私たちの世代は、アナログからデジタルへの変化を経験してきた。ポケットベルから携帯電話、スマートフォンまで、ずっと変化の中を生きてきた。だから今回のAIだって、きっと対応できる。むしろ楽しみで仕方がない」
そんな話をしていました。
私も、よく分かります。
新しい技術が出てくると、不安より先に、
「これで何ができるだろう」
と思うからです。
一方で、その方は少し残念そうに、こんなことも話していました。
「同世代には、『AIは自分には無理』と最初から決めてしまう人が多い」
しかも、その人が働いているのは、ホームページやマーケティングを扱う会社です。
かなりデジタルに近い仕事をしている会社の中でさえ、AIを遠いものとして見る同世代がいる。
それを聞いて、少し考えました。
同じ50代でも、新しいものを「面白そう」と見る人と、「自分には無理」と見る人がいる。
この違いは、年齢ではないのかもしれません。
そして私は、できれば前者でいたいと思いました。
私たちは、ずっと変化の中を生きてきた
振り返れば、私たちの世代はかなり大きな変化を経験してきました。
子どもの頃は、家にインターネットなどありませんでした。
連絡は家の電話。
外で連絡を取るならポケットベル。
そこから携帯電話になり、メールを使うようになり、インターネットが広がり、今ではスマートフォン一台でほとんどのことができます。
仕事のやり方も大きく変わりました。
紙だったものがデータになり、FAXだったものがメールになり、会議もオンラインでできるようになった。
そのたびに、
「よく分からない」
と思いながらも、結局は覚えてきました。
だからAIだけを、
「自分たちの世代には無理だ」
と決めてしまう必要はないと思っています。
ここまで何度も変化に対応してきたのだから、今回も何とかなる。
むしろ、
「また新しいものが来た」
くらいでいいのかもしれません。
若い頃の私は、挑戦より安定を求めていた
とはいえ、昔から新しいことばかり追いかけてきたわけではありません。
むしろ若い頃の私は、安定を求めていました。
就職氷河期の中で社会に出て、まず会社に入ること。
そこで仕事を覚え、評価され、給料を上げること。
それが大事でした。
結婚して、家を持ち、子どもが生まれれば、なおさらです。
生活費がある。
住宅ローンがある。
子どもの学費もある。
簡単に仕事を辞めるわけにはいきません。
やってみたいことがあっても、
「今じゃない」
と思うことの方が多かったと思います。
まずは家族を守る。
まずは仕事を続ける。
それが、自分にとっては自然な選択でした。
50代になると、守るだけでは終われないと思うようになった
ところが50代になって、少しずつ気持ちが変わってきました。
子どもは大きくなっていく。
住宅ローンにも終わりが見えてくる。
一方で、自分の会社員人生の終わりも少しずつ見えてきます。
定年。
再雇用。
その後の仕事。
若い頃には遠かった言葉が、急に現実になってきました。
そこで考えるようになりました。
このまま今の生活を守ることだけで、会社員人生を終えていいのだろうか。
もちろん、安定は今でも大切です。
でも、安定だけを守って、やってみたいことを全部先送りしていたら、本当にそのまま終わってしまうかもしれない。
50代になって、残された時間を少し意識するようになったからこそ、
まだ何かやりたい
という気持ちが強くなってきたのだと思います。
AIは、挑戦するまでの距離を短くした
AIの存在も、その気持ちを後押ししています。
少し前までなら、
「こんなことができたらいいな」
と思っても、自分には無理だと諦めることがありました。
プログラムは書けない。
デザインもできない。
専門知識もない。
それなら、できる人に頼むしかない。
そこまでしてやるほどでもない。
そうして、頭の中だけで終わる。
今は少し違います。
AIに相談しながら、文章を作る。
企画を整理する。
調べる。
仕組みを考える。
以前なら自分にはできなかったことまで試せるようになりました。
AIそのものが目的ではありません。
でも、
「自分には無理」と諦めるまでの距離が、かなり遠くなった。
まず試してみようと思える。
これは大きな変化です。
「自分には無理」と自分で決めたくない
同年代のクリエイターの方との話で、一番残ったのはここです。
年齢が理由でできないのではなく、自分で「できない」と決めた瞬間に、そこで終わってしまう。
50代になれば、若い頃より覚えるのに時間がかかることもあるでしょう。
新しいサービスの名前が次々に出てきて、面倒だと思うこともあります。
でも、それだけで降りてしまうのはもったいない。
私たちは、アナログからデジタルへの変化を見てきました。
インターネットが社会を変えていくところも見てきました。
ポケットベルからスマートフォンまで使ってきました。
これだけ変わる世界を生きてきたのだから、今さらAIだけが無理ということもないはずです。
できるかどうかは、やってみてから考えればいい。
私は、そう思っています。
50代の挑戦は、大きく賭けなくてもいい
挑戦というと、会社を辞めるとか、独立するとか、大きな話に聞こえます。
でも今の私は、そこまで大げさに考えていません。
会社員としての安定を持ちながら、小さく試す。
うまくいけば少し広げる。
違うと思えばやめる。
それでいいと思っています。
若い頃のように、人生を全部賭ける必要はない。
50代には、これまでの経験があります。
失敗も見てきた。
お金の重さも知っている。
人との関係も分かっている。
だからこそ、無理をせずに挑戦できる。
それも、この年齢の強みです。
人生後半だからこそ、まだ何かやってみたい
若い頃の私は、安定が欲しかった。
今も、それは変わりません。
ただ、50代になって、安定だけでは少し物足りなくなりました。
まだ何か作れるのではないか。
まだ知らないことを覚えられるのではないか。
まだ自分の可能性を試せるのではないか。
そう思うようになりました。
同年代でも、
「AIは楽しみで仕方がない」
という人がいる。
一方で、
「自分には無理」
と最初から距離を置く人もいる。
その違いを見て、私は思います。
どちらを選ぶかは、自分次第なのだろうと。
50代になったから、もう遅い。
ではなく、
50代になった今だから、まだ何かやってみる。
私は、そちら側でいたいと思っています。
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