時代が変わっても、一流が語ることは変わらない

昭和と人生後半戦

先日、元ボートレーサーの今村豊さんのトークを聞く機会がありました。

今村さんの話を聞くのは初めてではありません。

そして今回も、やはり同じ話でした。

練習の大切さです。

結局は練習しかない。

それしかない。

今村さんは昔からそう言い続けています。

私は昔から今村豊さんが好きです。

現役時代も見てきました。

だからトークショーにも足を運びます。

話の内容も、ある程度想像できます。

それでも聞きたくなる。

理由は単純です。

何年経っても言うことが変わらないからです。

そういえば、昨年末に訪れた和歌山県太地町の落合博満野球記念館でも、同じことを感じました。

私は昔から落合博満さんのファンです。

三度の三冠王。

日本プロ野球史に残る存在であることは言うまでもありません。

けれど、私が惹かれるのは記録だけではありません。

考え方です。

落合さんの本を読む。

インタビューを読む。

講演を聞く。

すると最後は同じ場所へたどり着きます。

準備。

反復。

積み重ね。

ボートレースと野球。

まったく違う世界で頂点まで上り詰めた二人なのに、不思議なほど言葉が似ています。

若い頃は、その言葉に少し物足りなさを感じていました。

もっと特別な話が聞きたかった。

一流だけが知っている秘密。

成功するための近道。

そんなものがあると思っていました。

けれど年齢を重ねると、見え方が変わってきます。

仕事もそうです。

管理職もそうです。

AIもそうです。

新しい技術は次々に現れます。

便利な道具も増えます。

効率化も進みます。

けれど、人が成長する仕組みそのものは、あまり変わっていないように思います。

毎日触る。

毎日考える。

毎日続ける。

AIも同じです。

使い方の記事を何本読んでも、実際に使わなければ身につきません。

結局は、繰り返し使った人が上達します。

時代は変わります。

道具も変わります。

環境も変わります。

それでも、一流の人たちが最後に語ることは驚くほど変わりません。

練習。

準備。

反復。

若い頃は、それを当たり前の話だと思っていました。

もっと効率の良い方法があると思っていました。

もっと特別な近道があると思っていました。

けれど50代になった今は違います。

本当に難しいのは、当たり前のことを続けることです。

毎日やる。

結果が出なくてもやる。

飽きてもやる。

一流の人たちは、結局そこから逃げなかったのでしょう。

だから何十年経っても、同じ話をするのだと思います。

今村豊さんの話を聞きながら、私は新しい話を聞いていたのではありません。

変わらない話を聞いていたのです。

そして年齢を重ねた今だからこそ、その重みが少し分かるようになりました。

AIの時代になっても、人が上達する仕組みは案外変わりません。

本当に難しいのは、その当たり前の景色から逃げずに、今日も道具に触り続けることなのだと思います。

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