昭和の冬を思い出すと、懐かしい暖房器具が浮かんできます。
豆炭こたつと豆炭あんか。
今ではあまり見かけなくなりましたが、私が子どもの頃には、どちらも身近な存在でした。
昭和50年代の暮らしには、今とは違う暖かさがあったように思います。
子どもの頃、わが家には豆炭こたつがあった
私が育った家には、豆炭こたつがありました。
豆炭とは、石炭などを原料にした固形燃料のこと。火を起こした豆炭を専用の容器に入れ、その熱でこたつを暖めます。
今の電気こたつとは違い、スイッチ一つで暖かくなるわけではありません。
燃料を用意し、火を起こす手間が必要でした。
そんな豆炭こたつに、私も子どもの頃、実際に入っていました。
当時は特別なものだとは思っていませんでしたが、今振り返ると、ずいぶん昔ながらの暮らしだったのだと感じます。
祖父母が使っていた豆炭あんか
もう一つ覚えているのが、祖父母が使っていた豆炭あんかです。
長い間、湯たんぽのようなものだったと記憶していました。
ところが、昔の暖房器具を調べて写真を見た瞬間、思い出しました。
「ああ、これだった。」
豆炭あんかは、火を起こした豆炭を専用の容器に入れ、その熱を利用する暖房器具です。
お湯を入れる湯たんぽとは違い、豆炭そのものが熱源になります。
祖父母が使っていた姿は覚えていますが、当時は仕組みまで理解していませんでした。
昔の道具を見ただけで、忘れていた記憶がよみがえるのは不思議なものです。
電気こたつと豆炭こたつが共存していた時代
昭和50年代には、すでに電気こたつも普及していました。
それでも、家庭によっては豆炭こたつや豆炭あんかが使われていました。
新しい家電が登場しても、昔の道具がすぐになくなるわけではありません。
祖父母の世代が使い慣れたものを、そのまま使い続ける家庭もあったのでしょう。
1970年代生まれや昭和50年代生まれの方の中にも、豆炭こたつを知っている人がいるかもしれません。
一方で、同じ世代でも、すでに電気こたつしか知らなかったという人もいるでしょう。
暮らしていた地域や家庭によって、昭和の記憶は少しずつ違うのだと思います。
便利になった今だから懐かしい
今では、エアコンも電気こたつも、スイッチ一つで使えます。
温度調節も簡単で、昔に比べればずいぶん便利になりました。
もちろん、豆炭を使う暖房器具には一酸化炭素中毒の危険もあり、昔の道具がすべてよかったとは思いません。
それでも、豆炭こたつに入っていた子どもの頃や、祖父母が使っていた豆炭あんかを思い出すと、懐かしい気持ちになります。
便利な暮らしの中では忘れてしまいそうな、昭和の日常。
特別な出来事ではなく、毎日の暮らしにあった道具こそ、年月がたつほど記憶に残るのかもしれません。
皆さんの家には、どんな暖房器具がありましたか。
同じ昭和を過ごしていても、きっとそれぞれに違う冬の思い出があるのでしょう。
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