小学校、中学校を一緒に過ごした親友に、二人目の子どもが生まれました。
同じ町で育ち、同じ時代を歩いてきた友人です。
知らせを聞いたとき、まずは素直にうれしくなりました。
そのあと、不思議な感覚が残りました。
同じ年齢でも、人生の時間はこんなにも違うのかと思ったのです。
私は子育ての出口に近づいている
わが家には、大学生が二人と高校生が一人います。
教育費はまだ続いています。
親としての役割が終わったわけでもありません。
それでも、子どもたちは少しずつ自分の人生を歩き始めました。
以前のように、親が毎日の生活を整え、進む道を決める時期ではありません。
これからは、育てるというより、必要なときに支える関係へ変わっていくのだと思います。
長かった子育ての出口が、ようやく少し見えてきたところです。
一方で、親友の子育てはこれから始まります。
夜泣きもあるでしょう。
保育園や学校のこともあります。
運動会も、進路の悩みも、これからです。
同じ50代でも、一人は子育ての終わりに近づき、もう一人は新しい子育ての入口に立っています。
人生には共通の時間割がない
若い頃は、人生にはおおよその順番があると思っていました。
学校を卒業する。
就職する。
結婚する。
子どもが生まれる。
家を持つ。
子どもを育て、仕事を終え、老後を迎える。
もちろん、すべての人が同じ順番を歩くわけではありません。
それでも、どこかに標準的な時間割があるように感じていました。
けれど、50代になると、その時間割が人によってまったく違うことが分かります。
孫がいる人もいます。
まだ小さな子どもを育てている人もいます。
親の介護が始まる人もいます。
会社を辞める人もいれば、新しい仕事を始める人もいます。
同じ年齢だからといって、同じ場所に立っているわけではありません。
人生は、年齢だけでは区切れないのだと思います。
50代は、終わりを数える年代だと思っていた
50代になると、残り時間を考えることが増えます。
あと何年働くのか。
住宅ローンはいつ終わるのか。
教育費はどこまで続くのか。
老後のお金は足りるのか。
新しいことを始めるには遅くないか。
若い頃は、これから始まることばかり考えていました。
50代になると、いつの間にか、終わる時期ばかりを数えるようになります。
けれど、親友に子どもが生まれたと聞いて、その見方が少し変わりました。
50代でも、人生は新しく始まるのです。
誰かの父親として、もう一度一から歩き始める。
初めて笑う日。
初めて歩く日。
初めて言葉を話す日。
年齢だけを見れば、人生の後半です。
けれど、本人にとっては新しい章の最初の日なのだと思います。
「大変だね」だけでは語れない
50代からの子育ては、簡単ではないでしょう。
体力のこともあります。
仕事との両立もあります。
教育費を考える期間も長くなります。
周囲からは、
「大変だね」
と言われることも多いと思います。
実際、大変なことはあるはずです。
ただ、それだけで語るのは違う気がします。
人生の後半に、これほど大きな新しい出来事が始まることは、そう多くありません。
未来に向かって成長していく存在が、家族の中にいる。
それは、自分の時間の見え方まで変えるのだと思います。
人生の季節は、人によって違う
50代になると、周囲と比べることがあります。
あの人はもう子育てが終わった。
あの人は仕事で成功している。
あの人は自由な生活をしている。
同じ年齢なのに、自分だけ遅れているように感じることもあります。
けれど、そもそも人生の季節が違います。
実りの時期にいる人もいれば、もう一度種をまく人もいます。
何かを手放す人もいれば、新しく抱える人もいます。
どれが早いわけでも、遅いわけでもありません。
大切なのは、自分が今いる季節を生きることなのだと思います。
後半から始まる物語もある
小学校や中学校の頃、私たちは自分たちが50代になる姿など想像していませんでした。
放課後に遊び、くだらない話をし、明日のことさえ深く考えていませんでした。
あれから長い時間がたちました。
仕事をし、家庭を持ち、それぞれ違う道を歩いてきました。
昔、一緒に遊んでいた少年が、50代になって新しい子どもの父親になる。
そう考えると、時間が不思議につながったように感じます。
50代は、何かを終えるだけの年代ではありません。
新しい家族を迎える人もいます。
新しい仕事を始める人もいます。
これまでとは違う生き方を選ぶ人もいます。
同じ年齢でも、人生の時間割は違います。
だから、自分の人生を他人の時計で測る必要はありません。
親友の新しい家族が、これからどんな時間を重ねていくのか。
遠くから見守りながら、私も自分のこれからを考えてみたいと思います。
50代は、人生の後半です。
けれど、後半から始まる物語もあります。
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