専門店として店を作り直したあと、次に考えたのは集客でした。
Instagramで商品の紹介を続けながら、より多くの人に知ってもらうためにMeta広告も使いました。
広告を出すと、ショップへのアクセスは増えます。
注文も増えました。
発送する商品が多くなり、店が成長しているように感じました。
けれど、2年目の収支を確認すると、広告宣伝費の分だけ赤字でした。
売上は増えたのに、利益は残っていなかったのです。
広告を止めるのは怖かった
広告を出せば、これまで店を知らなかった人にも商品を見てもらえます。
実際、広告をきっかけに購入してくれた人もいました。
その一方で、広告を止めればアクセスも注文も減るのではないかという不安がありました。
新しいお客さんを増やすためには、広告費を使い続けるしかない。
当時は、そう思っていました。
しかし、売上を増やすために広告費を増やし、その結果として赤字になるのでは、店を続ける意味がありません。
そこで3年目は、思い切って広告費をゼロにしてみることにしました。
新しい人を追うより、買ってくれた人を大切にした
広告を止めた代わりに、特別な施策を始めたわけではありません。
問い合わせには、できるだけ丁寧に答える。
注文を受けたら、間違いがないように確認する。
商品がきれいな状態で届くように梱包する。
できるだけ早く発送する。
ネットショップでは、購入する側と店側が直接顔を合わせることはありません。
だからこそ、文章や梱包、発送の一つひとつが、店の印象になります。
派手ではありませんが、目の前の一件を丁寧に扱うことを続けました。
その結果、購入者からの評価は、ほぼすべてが「良い」となり、良い評価の割合は99.9%になりました。
Instagramの積み重ねも残っていた
専門店として再出発したあとから、Instagramへの投稿を続けてきました。
始めた頃は反応も少なく、投稿しても売上につながっている実感はありませんでした。
それでも、新商品の入荷や商品の組み合わせなどを発信し続けました。
フォロワーが1,000人を超えた頃から、投稿後にショップへのアクセスが増えたり、紹介した商品が売れたりするようになりました。
広告を止めても、これまで積み重ねてきた投稿が、店を知ってもらう入口として残っていました。
PAY IDにも1,000人弱のフォロワーがいた
BASEで作られたショップの商品は、購入者向けのショッピングサービス「Pay ID」からも購入できます。
利用者は、気になるショップをフォローし、新商品などの情報を受け取ることができます。
私たちのショップにも、Pay IDで700人近くのフォロワーがいます。
もちろん、フォロワー全員が商品を購入してくれるわけではありません。
それでも、新商品を出したときに、すでに店を知っている人へ情報を届けられる状態ができていました。
InstagramとPay ID。
3年間の運営を通じて、広告を出さなくても店の情報が届く土台が少しずつ作られていたのだと思います。
広告費ゼロでも、売上は上がった
広告を止めれば、売上は下がると思っていました。
ところが、3年目は広告費をゼロにしても、売上は少しずつ伸びました。
支えてくれたのは、一度購入したあと、再び店へ戻ってきてくれるお客さんでした。
気に入った商品をもう一度買う。
新商品が入ると見に来る。
以前とは違う柄や種類を選ぶ。
新しいお客さんを広告で集め続けるのではなく、これまで利用してくれた人が、少しずつ店を支えてくれるようになりました。
さらに広告費がなくなったことで、売上から利益も残るようになりました。
月に約3万円。
大きな金額ではありません。
それでも、広告費を使って売上を作っていた2年目とは、意味の違う黒字でした。
売上を作ったのは広告、店を育てたのは信頼だった
Meta広告を使ったことが、すべて無駄だったとは思いません。
最初に店を知ってもらうきっかけとして、広告は役立ちました。
ただ、広告だけでは、費用を止めた瞬間に関係も止まってしまいます。
店を続けさせてくれたのは、広告の表示回数ではありませんでした。
丁寧な対応。
きれいな梱包。
積み重ねた評価。
InstagramやPay IDでつながった人たち。
そして、もう一度この店で買おうと思ってくれたお客さんでした。
2年目は、広告を使って売上を増やしました。
3年目は、広告をやめて信頼を積み重ねました。
売上を作ることと、店を育てることは違う。
広告費をゼロにして、初めてその違いが分かった気がします。
私たちはBASEで小さく始めましたが、ネットショップサービスにはそれぞれ向き不向きがあります。
▶ BASE・STORES・Shopifyの違いはこちらで比較しています
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