50代の会社員がAIを仕事で使うなら、最初に任せたい3つのこと

AI活用

AIを仕事で使ってみたい。

そう思ってChatGPTを開いても、最初は何を頼めばいいのか分からないことがあります。

「仕事を効率化したい」

「資料作りを早くしたい」

「何か便利な使い方はないか」

そう考えていても、質問が思いつきません。

私も最初から、うまく使えたわけではありません。

AIに何ができるのかも分かりませんでした。

とりあえず文章を作らせてみる。

少し違うと思って、自分で直す。

もう一度頼み方を変える。

そんなことを繰り返しながら、少しずつ使い方が見えてきました。

今、50代の会社員が仕事でAIを使い始めるなら、最初から難しいことを任せる必要はないと思っています。

まずは、要約すること。

整理すること。

たたき台を作ること。

この三つから始めるのが、一番使いやすいと思います。

まずは長い文章を短くしてもらう

仕事をしていると、読むものが増えていきます。

会議資料。

報告書。

メール。

社内通達。

研修資料。

すべてを丁寧に読んでいると、それだけで時間がなくなります。

そこで、AIに長い文章を要約してもらいます。

たとえば、

「この文章を三つの要点にまとめてください」

「管理職が確認すべき点だけ抜き出してください」

「決定事項と確認事項に分けてください」

と頼みます。

ただ短くするだけではなく、何を知りたいのかまで伝えることが大切です。

同じ文章でも、

経営者が読むのか。

現場の社員が読むのか。

保護者へ説明するのか。

立場によって必要な情報は変わります。

AIは、その条件を伝えると、必要な部分を選びやすくなります。

要約は、AI初心者でも効果を感じやすい使い方です。

文章をゼロから作らせるより、すでにあるものを短くしてもらう方が、結果の良し悪しも判断しやすいからです。

頭の中にあるものを整理してもらう

仕事では、考えていることはあるけれど、うまくまとまらない場面があります。

会議で伝えたいことが多すぎる。

部下へ注意したいが、言い方が難しい。

新しい企画を考えているが、論点が散らばっている。

文章を書く前に、頭の中が整理できていないのです。

そんなときは、完成した文章を作らせるより、まず材料を並べます。

たとえば、

「次の内容を、背景、問題点、対応策に分けてください」

「この考えに抜けている視点があれば指摘してください」

「相手が反発しそうな点を挙げてください」

と頼みます。

AIは、散らばった情報を分類することが得意です。

自分の考えが正しいかどうかを決めてもらうのではありません。

考えるための机の上を、いったん片づけてもらう感覚です。

頭の中だけで考えていると、同じところを何度も回ることがあります。

言葉にしてAIへ渡すと、

「自分はここで迷っていたのか」

「本当の問題は別のところにあるのではないか」

と気づくことがあります。

私がAIを使っていて便利だと感じるのは、答えを出してくれることより、考える順番を整えてくれることです。

完成品ではなく、たたき台を作らせる

AIを仕事で使い始めるとき、最も避けたいのは、完成品を期待しすぎることです。

「完璧な会議資料を作ってください」

「そのまま送れるメールを書いてください」

「新規事業の企画を考えてください」

こう頼むと、それらしい答えは返ってきます。

ただ、どこか一般的で、自分の会社には合わないことがあります。

AIは、会社の事情をすべて知っているわけではありません。

相手との関係も分かりません。

これまでの経緯も、社内の空気も知りません。

だから、最初から完成品を求めるより、たたき台を作らせる方が使いやすいです。

「まず構成だけ作ってください」

「三つの案を出してください」

「不足している情報を質問してください」

と頼みます。

その後、自分の経験や会社の事情を加えます。

AIが作ったものをそのまま使うのではなく、自分の仕事に合う形へ直す。

この使い方なら、文章や資料を一から作る負担を減らしながら、自分らしさも残せます。

AIは代筆者というより、最初の下書きを作る助手に近い存在だと思います。

メール作成は短いものから始める

AIを仕事で試すなら、メールや社内連絡も使いやすい分野です。

ただし、最初から重要な謝罪文や交渉文を任せるのはおすすめしません。

まずは、

会議日程の連絡。

資料提出の依頼。

研修後の案内。

簡単なお礼。

こうした短い文章から始めます。

そのときも、

誰に送るのか。

どの程度丁寧にするのか。

どこまで短くしたいのか。

相手との関係はどうか。

を伝えます。

たとえば、

「部下へ送る社内LINEです。厳しすぎず、期限は明確にしてください」

と頼むだけでも、文章の方向はかなり変わります。

ただし、AIが作った文章は必ず読み直します。

自分が普段使わない言葉が入っていないか。

相手との距離感がおかしくないか。

必要以上に冷たくなっていないか。

便利だからこそ、最後は自分で確認する必要があります。

会議資料は、作る前の整理に使う

会議資料にもAIは役立ちます。

ただ、PowerPointを自動で作らせることだけがAI活用ではありません。

本当に時間がかかるのは、何を載せるかを決める部分です。

現状は何か。

問題は何か。

今回決めたいことは何か。

どの数字が必要か。

参加者から、どのような質問が出そうか。

この整理にAIを使えます。

たとえば、

「この内容を、現状、課題、原因、対策の順に並べてください」

「会議で決めるべき論点を三つに絞ってください」

「反対意見として考えられるものを挙げてください」

と頼みます。

資料の見た目を整える前に、話す内容を整える。

ここにAIを使うと、会議資料の作成時間はかなり変わります。

会議資料での具体的な使い方は、別の記事で詳しくまとめています。

→ AIで会議資料はどこまで作れるのか

AIに判断そのものを任せない

AIは、整理やたたき台作りには便利です。

一方で、最終判断まで任せるものではありません。

誰を採用するか。

どの社員を評価するか。

取引先へ何を伝えるか。

重要な契約をどうするか。

こうした判断には、背景や責任が伴います。

AIは、与えられた情報をもとに答えます。

しかし、その情報が足りているとは限りません。

間違った内容を返すこともあります。

もっともらしい表現で、事実ではないことを示す場合もあります。

だから、

整理はAI。

判断は人。

という線を持っておくことが大切です。

AIの答えを見て、自分の考えを変えることはあります。

ただし、なぜ変えるのかを説明できなければなりません。

最後に責任を持つのは、自分です。

社内情報をそのまま入れない

仕事でAIを使うときには、情報の扱いにも注意が必要です。

顧客名。

社員名。

売上データ。

未公開の経営情報。

個人情報。

契約内容。

こうした情報を、そのまま入力してよいとは限りません。

会社ごとにAI利用のルールも違います。

個人向けのAIへ入力してはいけない情報もあります。

使う前に、会社のルールを確認する必要があります。

名前を仮名にする。

数字を少し変える。

具体的な社名や個人名を外す。

必要な部分だけに絞る。

便利さを優先しすぎず、情報を守る意識が必要です。

AIは仕事を早くしてくれます。

けれど、情報管理まで自動で責任を取ってくれるわけではありません。

50代はAIに向いていないのか

若い人の方が、新しい技術に慣れるのは早いかもしれません。

画面を見て、感覚的に使える人もいます。

50代になると、

失敗したくない。

よく分からないまま触りたくない。

今のやり方でも仕事はできている。

そう感じることがあります。

けれど、50代には別の強みがあります。

仕事の流れを知っています。

相手が何を気にするかも分かります。

どこで問題が起こりやすいかも経験しています。

AIは、仕事の経験がない人より、経験がある人の方が使いやすい面があります。

何が正しくて、何がおかしいかを判断できるからです。

若い人より速く操作する必要はありません。

自分が時間を取られている仕事を一つ見つけ、そこへ使えばいいのです。

最初は一つの仕事だけでいい

AIを仕事で使い始めるとき、すべてを変えようとする必要はありません。

まずは、一つだけ選びます。

長い文章を要約する。

会議の論点を整理する。

メールのたたき台を作る。

このどれかで十分です。

毎週繰り返している仕事を一つ選ぶと、効果も分かりやすくなります。

同じ作業で何度か使うと、質問の仕方も少しずつ分かってきます。

一度でうまくいかなくても問題ありません。

AIに追加で条件を伝える。

違う言い方を試す。

自分で直す。

その繰り返しで、使い方は自分の仕事に合っていきます。

AIを使える人とは、特別な命令文を知っている人ではありません。

自分の仕事を分けて、どの部分をAIに任せるかを考えられる人だと思います。

最初に任せたい三つのこと

50代の会社員がAIを仕事で使うなら、最初に任せたいのは三つです。

長い文章を要約すること。

散らばった考えを整理すること。

文章や資料のたたき台を作ること。

どれも、最終判断をAIに渡す使い方ではありません。

自分が考える前の準備を手伝ってもらう使い方です。

AIに仕事を任せるというと、少し大げさに聞こえます。

けれど、最初は小さな作業で十分です。

読む時間を減らす。

考えを整理する。

ゼロから作る負担を減らす。

それだけでも、仕事の進み方は変わります。

50代だから遅いのではありません。

仕事の経験がある今だからこそ、AIに何を任せるべきかを判断できます。

まずは、今日の仕事の中で一つだけ。

自分が時間を取られている作業を、AIに相談してみる。

そこから始めればいいのだと思います。

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